6月3日(水)、SSH活動の一環として、高校1年生を対象に統合科学講演会を実施しました。全4回の統合科学シリーズの最終回として行われた今回の講演会は、御所市企画政策部 企画政策課より企画係長の吉岡聖様にお越しいただき、『政策提言のための調査研究について ~統計調査の注意点などを中心に~』をテーマに、論文作成や資料閲覧時、またアンケート調査をする時に役立つ実践的な内容について教えていただきました。
資料を見たり作ったりするときに勘違いしやすいことや、アンケート制作時に陥りやすいミスについて知ることができ、これから探究を本格的に進めていく高校1年生にとって、とても価値のある素晴らしい講演会でした。
この度お越しいただきました吉岡聖様、本当にありがとうございました。
2つのデータが連動する「相関関係」と、原因と結果を表す「因果関係」は別物です。例えば、SNSの発信と観光客の増加のように「因果の向きが逆」の可能性や、アイスと飲料の売行きの背景にある「気温の上昇」のように「隠れた第3の要因」があるため、見かけの連動だけで因果関係とは断定できません。社会科学で因果関係を調べるには、政策などの「前後のデータ」を比較する方法が現実的ですが、その際は人口や産業構造が似た「類似団体」を比較対象に選ぶ必要があります。
また、正確なデータを集めるためのアンケート設計には注意が必要です。質問文は、特定の回答へ導く「誘導」を避け、1問につき内容は1つに絞るべきです。また、回答者の離脱を防ぐために質問は簡潔にし、「最近」などの曖昧な表現を避けて期間を具体的に示したほうがいいです。プライバシーに関わる質問は警戒されないよう後半に配置し、選択肢は肯定・否定の数を揃えて「どちらでもない」は極力避けたほうがいいです。調査の際は、一部を抜き出す「標本調査」であっても、対象全体から偏りなくデータを抽出することが不可欠です。
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